Apery という将棋ソフトを知っていますでしょうか。

有名な将棋AIの一つで、
2011年に開発を始められ、2014年には世界コンピュータ将棋選手権で優勝するなど、
現在のソフトが出現する前の数年前には非常に強いソフトでした。

2015年には将棋電王戦FINALで斎藤慎太郎五段(当時)と対局、115手で斎藤五段の勝利となりました。
対局の後、斎藤五段は「ホッとしている。エイプリーはすごく強いソフト。完敗してもおかしくない。」とコメントを残しています。


私自身、高校時代は将棋の研究にはAperyをメインに使っていました。
対四間飛車のあの研究も、角換わり腰掛銀のあの研究も、早繰り銀対策にもAperyさんの力を借りました!!

というわけで今回は、
使わなくなったサブPCを使って、Apery同士の対局を50局、見ていきましょう。


~シリーズ化予定の自宅電王戦ルール~
将棋GUIの自動対局を使って先後を25局で入れ替えて対局。
(同じソフト同士の対局では先後の入れ替えは無し)
一手30秒
千日手or200手を超えると引き分けとします。


[対局環境(低スペ注意!!)]
CPU:第8世代Core-i-3(2コア4スレッド)
高校時代にメインで使っていたノートパソコンです。
このパソコンに入れた将棋GUIで朝も夜もなく自動対局をさせます。



今回は第一回ということで、思い出の将棋AI、Apery同士の対局を50局見ていきましょう。
~リザルト~
先手勝ち 25局
後手勝ち 5局
引き分け 20局

戦型
居飛車 50局
角換わり 6局
相掛かり 6局
横歩取り 10局
矢倉 7局
雁木 8局


という結果になりました。
相掛かりっぽい序盤から角換わりに合流したり、雁木っぽいけど玉が中央でバランス型の戦型などは上の戦型の分類から除外しています。

私の予想では、圧倒的に先手が勝ちまくるような対局が量産される図が思い浮かんでいましたが、意外とそうではありませんでした。
確かに先手の勝率は50%と高く、後手の勝率は10%ですが、多くの対局で後手は終盤の粘りで入玉、引き分けに持ち込んでいました。
 
2021-11-30 (12)
2021-11-30 (13)
(後手が入玉し、引き分けになった図の例)

やはり、先手が微有利で始まり、全く同じソフト同士の対局で後手が逆転して勝つということは難しいと思われます。
持ち時間を更に長くすることや、更にスペックの良いパソコンを用いた場合、後手の勝率10%は更に下がるものであると考えられますね。

また、当然ながら振り飛車は全く指しませんでした。
居飛車を指しているときも、バランス型にすることが多く、また初手で▲7八金とする棋譜も多くありました。

まだ第一回ということで、比較対象がありませんので、考察が捗りませんでした。
しかし、面白い結果にはなったと思います。
以上、Apery vs Apery の対局の分析でした。


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