浮き飛車穴熊のデータ採取中…
三段の方との一局、浮き飛車穴熊の新たな可能性を見ることが出来ました。
因みに、浮き飛車穴熊の研究はこちら浮き飛車穴熊 でやっています。
補足としてですが、浮き飛車穴熊とは…

・基本コンセプトは、飛車を浮いて最速で穴熊に組む戦法
・中盤以降の戦い方が全く定まっていないのが課題
・↗について正確に言うと、全く攻める手がない、タコ殴りにされて負ける
という感じになっています。
私は中盤以降の指し方について模索している途中に現れた一局は、浮き飛車穴熊の可能性が見えた一局になりました。
将棋ウォーズ3分切れ負けでの一局、相手の方は三段で、私は後手です。

相手は居飛車ですが、速攻棒銀や早繰り銀などの速攻ではなく、
矢倉形に組んできます。
速攻は困るのでこれは悪くない展開です。
こちらは穴熊に組みますが、左辺は角道を閉じて△3三角と上がって飛車先を受けます。
最速で穴熊を組むために角は△1四歩△1三角と使うパターンもありましたが、結果的に飛車がいじめられて明らかに弱いということで3三角型を採用するに至りました。
更に、飛車の引き先を増やすために、△8二銀ではなく△7二金と指します。
まだ検証段階ですが、飛車を8二に引いて棒銀…なんて面白いんじゃないんでしょうか?
(実用できるかは別として)

相手は右四間飛車の攻めに出ます。
こちらは4四に歩を突いていますからね、攻めやすい右四間飛車を採用するのも納得でしょう。
そして、見て下さい!この局面の評価値!!
なんと先手+100点!!
この戦法で相手に少し触れているとはいえ、
互角の判定はデカいです!!
因みに、現時点での最善手が△8三飛、次善手が△8二銀です。
飛車が安定していじめられない場合は早いところ穴熊のハッチを閉めるべきだ、ということが分かりますね。

相手の▲4五歩から開戦。
こちらは△4三銀と引いてから△5四歩と三段目に道を開通、そして△5三飛と飛車を回します。
しかし、この構想が良くなかったですね。
上の局面、▲3七角が突き刺さって一気にこちら劣勢です。
何が良くなかったかというと、まず一つは△8二銀を省略してしまっていた点ですね。
これ以外にも、そもそも△5四歩△5三飛の構想のソフト評価が良くないようで、
その周辺の数手でソフト評価がガンガン落ちました。
この構想は悪くないと思いました。
飛車を8筋に固定したまま左辺での戦力が足りず負ける展開を阻止する手段としての一案でしたが、あまり良くなかったようです。
何にせよ、この局面で後手は▲3七角で痺れています。

この後は劣勢ながらも殴り合いです。
先手+1000~1500点くらいで推移します。
劣勢ながらも、こちらは馬と飛車で多角的な攻めが出来そうです。

結果的には負けてしまいましたが、この瞬間だけは逆転していました。
金を取って歩成りでこちら陣はもちませんが、この瞬間に攻めきれます。
単に△7八金打ちで▲同飛車には詰みがあるので、
(同飛車以下、▲同玉、△6九銀打、▲8八玉、△7八金打で詰み)
▲9八玉と逃げますが、△7七馬から相手の守り駒をガンガン剝しながら迫り、勝ちです。
こちらの陣はスカスカですが穴熊の遠さが出て、詰まない形となっています。
一手差の勝利になるチャンスでした。
私は逃しました。

本譜はというと、チャンスのあったタイミングで暴れましたが、受けきられてしまいダメでした。
負けです。
結果としては負けになってしまいましたが、
浮き飛車穴熊という戦法の研究の方針、そしてその可能性を見ることが出来ました。
・角は3三で使い相手の飛車先を受ける
・飛車は三段目で使う
これらの工夫でかなりやれそうです。
また、飛車が8筋に居座っていると、
懸念されていたガラ空きの8筋への桂香の打ち込みを緩和できます。

今後は、この対局で得られた可能性を追求した研究をしていこうと思います。
今回は以上です。

居ないかとは思いますが、並べたい人のために棋譜を置いておきます。
三段の方との一局、浮き飛車穴熊の新たな可能性を見ることが出来ました。
因みに、浮き飛車穴熊の研究はこちら浮き飛車穴熊 でやっています。
補足としてですが、浮き飛車穴熊とは…

・基本コンセプトは、飛車を浮いて最速で穴熊に組む戦法
・中盤以降の戦い方が全く定まっていないのが課題
・↗について正確に言うと、全く攻める手がない、タコ殴りにされて負ける
という感じになっています。
私は中盤以降の指し方について模索している途中に現れた一局は、浮き飛車穴熊の可能性が見えた一局になりました。
将棋ウォーズ3分切れ負けでの一局、相手の方は三段で、私は後手です。

相手は居飛車ですが、速攻棒銀や早繰り銀などの速攻ではなく、
矢倉形に組んできます。
速攻は困るのでこれは悪くない展開です。
こちらは穴熊に組みますが、左辺は角道を閉じて△3三角と上がって飛車先を受けます。
最速で穴熊を組むために角は△1四歩△1三角と使うパターンもありましたが、結果的に飛車がいじめられて明らかに弱いということで3三角型を採用するに至りました。
更に、飛車の引き先を増やすために、△8二銀ではなく△7二金と指します。
まだ検証段階ですが、飛車を8二に引いて棒銀…なんて面白いんじゃないんでしょうか?
(実用できるかは別として)

相手は右四間飛車の攻めに出ます。
こちらは4四に歩を突いていますからね、攻めやすい右四間飛車を採用するのも納得でしょう。
そして、見て下さい!この局面の評価値!!
なんと先手+100点!!
この戦法で相手に少し触れているとはいえ、
互角の判定はデカいです!!
因みに、現時点での最善手が△8三飛、次善手が△8二銀です。
飛車が安定していじめられない場合は早いところ穴熊のハッチを閉めるべきだ、ということが分かりますね。

相手の▲4五歩から開戦。
こちらは△4三銀と引いてから△5四歩と三段目に道を開通、そして△5三飛と飛車を回します。
しかし、この構想が良くなかったですね。
上の局面、▲3七角が突き刺さって一気にこちら劣勢です。
何が良くなかったかというと、まず一つは△8二銀を省略してしまっていた点ですね。
これ以外にも、そもそも△5四歩△5三飛の構想のソフト評価が良くないようで、
その周辺の数手でソフト評価がガンガン落ちました。
この構想は悪くないと思いました。
飛車を8筋に固定したまま左辺での戦力が足りず負ける展開を阻止する手段としての一案でしたが、あまり良くなかったようです。
何にせよ、この局面で後手は▲3七角で痺れています。

この後は劣勢ながらも殴り合いです。
先手+1000~1500点くらいで推移します。
劣勢ながらも、こちらは馬と飛車で多角的な攻めが出来そうです。

結果的には負けてしまいましたが、この瞬間だけは逆転していました。
金を取って歩成りでこちら陣はもちませんが、この瞬間に攻めきれます。
単に△7八金打ちで▲同飛車には詰みがあるので、
(同飛車以下、▲同玉、△6九銀打、▲8八玉、△7八金打で詰み)
▲9八玉と逃げますが、△7七馬から相手の守り駒をガンガン剝しながら迫り、勝ちです。
こちらの陣はスカスカですが穴熊の遠さが出て、詰まない形となっています。
一手差の勝利になるチャンスでした。
私は逃しました。

本譜はというと、チャンスのあったタイミングで暴れましたが、受けきられてしまいダメでした。
負けです。
結果としては負けになってしまいましたが、
浮き飛車穴熊という戦法の研究の方針、そしてその可能性を見ることが出来ました。
・角は3三で使い相手の飛車先を受ける
・飛車は三段目で使う
これらの工夫でかなりやれそうです。
また、飛車が8筋に居座っていると、
懸念されていたガラ空きの8筋への桂香の打ち込みを緩和できます。

今後は、この対局で得られた可能性を追求した研究をしていこうと思います。
今回は以上です。
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居ないかとは思いますが、並べたい人のために棋譜を置いておきます。
1 ▲76歩(77)
2 △34歩(33)
3 ▲26歩(27)
4 △44歩(43)
5 ▲25歩(26)
6 △33角(22)
7 ▲48銀(39)
8 △84歩(83)
9 ▲68銀(79)
10 △85歩(84)
11 ▲77銀(68)
12 △84飛(82)
13 ▲46歩(47)
14 △62玉(51)
15 ▲47銀(48)
16 △72玉(62)
17 ▲66歩(67)
18 △82玉(72)
19 ▲58金(49)
20 △92香(91)
21 ▲78金(69)
22 △91玉(82)
23 ▲79角(88)
24 △72金(61)
25 ▲68角(79)
26 △32銀(31)
27 ▲69玉(59)
28 △43銀(32)
29 ▲16歩(17)
30 △52金(41)
31 ▲79玉(69)
32 △54銀(43)
33 ▲56銀(47)
34 △64歩(63)
35 ▲36歩(37)
36 △62金(52)
37 ▲88玉(79)
38 △74歩(73)
39 ▲48飛(28)
40 △83飛(84)
41 ▲67金(58)
42 △43銀(54)
43 ▲59角(68)
44 △54歩(53)
45 ▲45歩(46)
46 △45歩(44)
47 ▲45飛(48)
48 △44歩打
49 ▲47飛(45)
50 △53飛(83)
51 ▲37角(59)
52 △63飛(53)
53 ▲65歩(66)
54 △55歩(54)
55 ▲64歩(65)
56 △83飛(63)
57 ▲55角(37)
58 △54銀(43)
59 ▲44角(55)
60 △44角(33)
61 ▲44飛(47)
62 △43銀(54)
63 ▲48飛(44)
64 △33桂(21)
65 ▲21角打
66 △52金(62)
67 ▲65銀(56)
68 △44角打
69 ▲56歩(57)
70 △84飛(83)
71 ▲45歩打
72 △26角(44)
73 ▲58飛(48)
74 △73桂(81)
75 ▲54銀(65)
76 △54銀(43)
77 ▲54角成(21)
78 △69銀打
79 ▲68飛(58)
80 △78銀成(69)
81 ▲78飛(68)
82 △59角成(26)
83 ▲61銀打
84 △62金(52)
85 ▲72銀成(61)
86 △72銀(71)
87 ▲71銀打
88 △61金打
89 ▲62銀成(71)
90 △62金(61)
91 ▲63金打
92 △69銀打
93 ▲18飛(78)
94 △86歩(85)
95 ▲86歩(87)
96 △63銀(72)
97 ▲63歩成(64)
98 △78金打
99 ▲78飛(18)
100 △78銀成(69)
101 ▲78玉(88)
102 △69銀打
103 ▲87玉(78)
104 △79飛打
105 ▲88金打
106 △65桂(73)
107 ▲65馬(54)
108 △77馬(59)
109 ▲77金(67)
110 △63金(62)
111 ▲55馬(65)
112 △64歩打
113 ▲72銀打
114 △73金(63)
115 ▲54角打
まで先手の勝利
まで先手の勝利
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