▲4五銀ぶつけで新型腰掛銀を倒す

この手は私がかなり推している手で、私の角換わり腰掛銀での常套手段になっています。

今回は、▲4五銀ぶつけの全体像を、分岐点を見ながらまとめていこうと思います。

腰掛け銀 課題局面 次の一手

この課題局面から、相手が△1四歩、△9四歩なら直ぐに発動△3一玉や△6五歩なら条件付きで発動します。
逆に、△5二玉や△4四歩では使えません。


また、この記事は

5八金型で新型を倒す ▲4五銀ぶつけ【対新型▲4五銀編part1】【角換わり腰掛け銀】 : 黒船の将棋研究ノート (livedoor.jp)

この記事の続きの内容になります。
読まなくても問題ありませんが、是非読んでください。


まず、課題局面の評価ですが、
2021-08-09 (2)

-100点くらいと、ほんのり新型の後手が良いです。これは仕方ないですね。
後に覆しましょう。

この時点での最善手・次善手が端歩になっています。その次が△3一玉です。

長くなるので、今回は相手の玉が4八にいるときの変化だけを見ていきます。
△3一玉の分岐での▲4五銀は
<△1四歩 or △9四歩の分岐>

▲4五銀

→△4五同銀 or △5五銀 or △6三銀 (分岐)

①△4五同銀の変化
▲同桂→△4四銀、▲6三銀打ち、△6一金、▲2四歩でこちらペース

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▲2四歩は▲4七金と角打ちの傷を消す手も有力です。
この後は、相手が隙を見せなければ▲7四銀成から左辺を制圧して勝ち、無理に攻めてきても、こちらの桂馬と銀の働きがあって有利です。


②△5五銀の変化

▲4五銀に対して後手が△5五銀と返すのは一番良い手で、ソフトの最善手です。

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返す手は▲4七金と△4六銀を防ぐ手です。
そしてまた相手に手番が渡りますが、ここで相手の手が広いです。

ここで△4四歩や△4四銀で乱戦を解消する手、△6五歩と決戦する手、△3一玉や△5二玉と玉を躱す手があります。


⑴△4四歩、△4四銀

この手は相手から銀を交換する意識を持っていてくれているために好都合です。
銀交換から▲6三銀打ちでこちらの狙い通りです。


⑵6五歩


これは、私が実戦をしている将棋ウォーズでは一番多く指されている手で、一気に攻め合いになります。

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これに対して▲同歩、△同桂と進むと負けなので、研究手▲5六銀と銀を引きます。

ここで相手の応手としては、△5六同銀と銀を取って交換する手、△6六銀と突っ込んでくる手です。

△5六同銀には、▲同金と取り返して一段落、相手の手番になりますが、こちらからは次に▲6五歩と取り込む手に、狙いの▲6三銀打ちがあり互角です。


△6六銀には、▲同銀 △同歩、▲6三銀打ちが決まります。
6四に歩がいないので、△6一金と避けても▲6四角打ちで互角ながらこちらが攻め続けることが出来ます。


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⑶△3一玉、△5二玉

この5五の銀を無視して玉形に一手かけるのは、後に大乱戦を生み出します。

△3一玉には、▲3五歩と突き捨ててから▲5六歩

これには単に△4四銀と引く手に、△4六銀から△5七角打ちの手があり、ここには書ききれないため、また別の記事にします。


△5二玉は狙いの▲6三銀打ちが消えるため、どちらからも攻める手が見えにくいため、穏やかな展開になるように見えますが、どちらも角と銀を手持ちにするため、打ち込みの隙を与えた瞬間負けに近づきます。

駒の打ち込みの隙は相手よりこちらの方が多く、少し勝ちにくい将棋になるかと思います。



③△6三銀引きの変化

最後は、銀をぶつけた手に対して銀を引いて逃げる手です。
銀を交換して打ち込むことはできませんが、相手は前に出た駒を下げる手を指すわけですし、こちらから上手い攻めがあれば良い変化と言えますね。

しかし、簡単に良くなる攻め筋は存在しません。

例えば、△5六角打ちと打つ手は単純ですが悪くありません。

端を突いて手を出さないのもソフトの推奨の一つになっています。



とりあえず今回は相手が課題局面で端歩を突いてきたときの▲4五銀ぶつけの大まかな分岐を書いてきました。
書いていて私も勉強不足だなと思うところばかりです。

厳密に最善手を指し続けるとこちらが悪くなってしまいますが、大筋として悪くない攻め手だと思います。
次に△3一玉と玉を避けた際の指し方を紹介しますので、また読んでください。

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