右四間飛車という戦法をご存じだろうか?

誰しもがこの戦法を強いと思ったことはあるでしょう。
例えば矢倉を粉砕した経験だったり、自慢の四間飛車を粉々にされた、など、やる側でもやられる側でもどちらでも強いと思う経験はあると思います。

しかし、段位が上がるにつれ対策されて通用しなくなったり、意外とあっさり右四間飛車対面を切り抜けられたと数が少なくなると思います。

私はこの戦法、角換わり腰掛け銀の新型4八金型に対して使えると考えていて、現在将棋ウォーズ三段で指していますが、現時点では十分通用していますね。

この記事は、

【角換わり腰掛け銀】5八金型で新型を倒す秘策2つ : 黒船の将棋研究ノート (livedoor.jp)

こちらの記事の続きとなっています。
読まなくても全くOKですが、読んでいただけると嬉しいです。

では研究の課題局面ですが、こちらになります。

右四

元々は、▲4八飛と△4六歩を指していない局面で、
腰掛け銀 課題局面 次の一手
この局面から、△4六歩とした局面です。
また、△4六歩ではなく△3一玉などの別の手であれば▲4五銀などに分岐します。

という訳でこの局面から始まるのですが、
右四
今回は主な進行について雑に触れていきます。
詳しい変化や分岐、攻めの成立、不成立はまた別の記事に書いていきたいです。


まず、相手がここで一手パスするような手を指して、次に▲4五歩と仕掛ける手を見ていきます。
△9四歩に、▲4五歩と仕掛けた局面がこちらです。

2021-08-08 (2)
しっかり読ませて先手+500点ですので、しっかり研究しておけばこの局面で「この将棋…もらった…!!」という気持ちになってもいいかもしれないです。

受けて立つ後手の最善手は△2六角打ち、次善手が△4三歩で、その次が△1四歩でした。
△1四歩は殆ど一手パスですので、△同歩と取る手は一手パス以下になるわけですね。

指し手としてはかなり良くないですが、△同歩について解説します。

一直線に進む順では、
▲4五同銀に、△同銀 ▲同桂で△4四銀と自然に進行する順では、ここで狙いの▲6三銀打ちがあります。
2021-08-08 (4)
この時点で先手+1000点近いですね。
この▲6三銀打ちは新型を相手にするときは必ず狙うべき弱点です。

今回は露骨にこちらの攻めを加速させる手を見ましたが、後手からの別の応手は書き出すと長くなるので別の記事に書くことにします。

何にせよ、相手玉が4二にいる状況ではこちらの攻めが強烈で。仕掛けた時点でソフト的にはこちらが有利という結論になります。


次に、課題局面で、△3一玉と玉を避ける手を見ていきます。

△3一玉に▲4五歩と仕掛けます。
2021-08-08 (6)
ソフトの評価値はこの時点では全くの互角、事前の準備や研究、自力が勝敗を左右します。現局面では差がついていませんからね。

しかし、先手が攻める展開です。

4二玉型の時と同じように、▲4五歩に、
△同歩、▲同銀、△同銀、▲同桂で△4四銀は同じように▲6三銀の打ち込みがあります。

ですので、△4五同銀に代えて△5五銀が良い手になります。
先ほどの4二玉型では銀が動くと王手になったので、△3一玉と玉を躱した後でしか成立しない手です。

△5五銀の局面では、こちらからの上手い攻めが見当たりません。
3筋、2筋、7筋を突き捨てての乱戦になります。

2021-08-08 (8)

△同歩には▲7四歩と桂頭に歩が打てますし、
△4四歩には▲3四歩と歩を打って攻め続けます。


ソフト評価的には互角ですが、攻める続ける展開になりますし、研究でかなり勝ちやすいのではないでしょうか。

3一玉の形で▲4五歩に△同歩の変化は戦えることが分かりました。


今回は角換わり腰掛け銀の新型を倒す右四間飛車について、最初の一歩(いっぽ)だけ書きました。
有力な指し方で、私の主力の一つです。

これからも更新していくので、別の記事も是非読んでください。

次回↓
新型腰掛け銀を倒す右四間 対4二玉型の変化【右四間飛車研究part2】


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